3月20日にじっちゃまのYoutubeライブがありました。
この放送の内容の要点をまとめておきます。
じっちゃま発信内容
ライブ前半のじっちゃま発信部分の内容です。
債券価格はいづれ落ち着く
外国(アメリカ以外)投資家が米国債を買い始めるので、長期債利回りの上昇は落ち着く
じっちゃま
米国債の利回りが相対的に魅力的な水準になってきた
前半の超時短まとめ
- アメリカ以外ではワクチン接種は遅れている。つまり、アメリカが一番景気が強くなる
- 外国投資家に米国債が買われ、長期債利回りの上昇は落ち着く
- SLRの特例処置終了は問題なし
それぞれ見ていきましょう。
諸外国に比べ、アメリカ景気が強くなる
アメリカでは着実にワクチンの摂取が進んでいます。
60歳以上の人(じっちゃま世代)にもワクチン予約が始まりました。
EU全体で5500万回、一日あたり100万回程度の摂取。これはアメリカの約半分程度のスピードのようです。ヨーロッパの摂取の割合は人口の8%。
日本はというと・・・
57万回。一日あたり5万回。人口の0.2%・・・・
SAN
米国株投資をしていると正直、日本の様々な面の遅さや劣後がはっきりと分かって辛い気持ちになります・・・
以上のことから、アメリカ人の今年の旅行は国内旅行に限られる。
つまり、消費も国内で行われ、景気回復局面も諸外国に比べアメリカが一番早く訪れる。
よって
諸外国に比べ、アメリカの景気が一番強くなる
日本ではワクチンの摂取はなかなか進まなさそうです。
未だにワクチンに対して否定的な意見や報道が散見されるのが個人的には信じられません。
SAN
米国株やっていると、周りの誰よりもワクチンについても詳しくなりました(笑)
株式を通じて様々なことが学べていると実感します。じっちゃまありがとう
長期債利回りの上昇は落ち着く
米国の景気が強くなる=米国債券が売られる
よって現在、米国長期債の金利が上昇しています。
長期債の利回りは現在
アメリカ:1.7%
日本:0.5%
ドイツ:マイナス金利
となっています。
ここまでイールドに差が生まれると、海外の機関投資家からみて米国債は魅力的な商品となります。
よって、ここからは外国投資家が米国債の買い手に回ると思われるため、長期債の売り圧力は落ち着く。
つまり
長期債利回りの上昇は落ち着く
SLRの特例処置終了は問題なし
先日、SLRの特例処置を延長せず終了することが発表されました。
SLRの終了問題というのは、前回の長期債利回り急騰の原因となった「債権入札失敗」の原因となったものです。
SLR問題については過去のライブまとめで詳しく解説しています。
Q&Aの「今回の債券市場の下落(金利の上昇)の理由」参照してください。
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3月5日にじっちゃまのYoutubeライブがありました。
https://www.youtube.com/watch?v=WfwCoU5TbR4
この放送の内容の要点をまとめておきます。
じっちゃま発信内容
ライブ前半のじっ[…]
話を戻します。
今回、SLRの特例処置を延長せず終了することが決定したということは
SAN
債券が買われず、また利回りがどんどん上がっていくのではないか
と思いますが、先程説明したように海外投資家が買い手に回るということで、それは起きない。というのがじっちゃまの見立てです。
じっちゃま
米国債の最も大きな買い手は「外国人投資家」
注目Q&A
多くのQ&Aの中から、投資が学べる内容や、じっちゃま銘柄の続報などを取り上げます。
当ブログでは、視聴者が質問した銘柄で、じっちゃまが
と言及した銘柄に関しては「じっちゃま銘柄」とはしていません。
あくまでもじっちゃまが能動的に言及した銘柄を「じっちゃま銘柄」としています。
注目Q&Aの超時短まとめ
私が注目したQ&Aまとめます。
- 今年、来年のS&P500のEPSの伸びは大きい
- 引き続きEURNに注目!
- チャートを読むのは年々難しくなっていると思う
- バリュー株はもう安くない(すでにバリューではない)
- シクリカル株は業績が底打ちしたときが買いポイント
- バリューは短命かもしれない。バリューグロースどっちに転ぶかわからない。
- パウエル議長は動かない!動かない!動かない!
- 今の米国債の1.72%という利回りは魅力的すぎる → 債権は買われる!
- SLR特例が延長されなかったのは折込み済み
- トレンドは継続すると考えるのが鉄則
今年、来年のS&P500のEPSの伸びは歴史的に見ても大きい
12か月先”実績”EPSを使った仮想的なPERによる銘柄選択の有効性が大幅に低下し, 価格発見機能が失われているという検証結果が出ていました。じっちゃまの肌感覚と比べいかでしょうか?
SAN
質問だけ見るとが少々わかりにくいですが、この記事のことを聞いていますね。
日本経済新聞
株価がファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)をちゃんと反映しなくなっているのでは――。多くの投資家が、今の株式市場に対し…
この記事は、「仮に1年後の”実績”EPSが完璧に予想できたとして、それを手がかりに投資したとしてもリターンが得られなくなっている」という内容の記事です。
が、じっちゃまはこの記事のことは知らないので、通常「1年後の”実績”EPS」がわかることは無いため「1年後の”予想”EPS」と読み替えて説明されています。
しかし、大切なのは、じっちゃまの肌感ではEPSが株価予想の指標にはまだ十分使えるという説明です。
じっちゃまのアンサー
S&P500のEPSの伸びは過去最高レベル。EPSを手がかりに投資ができなくなっているとは感じない。
SAN
じっちゃまが説明に使われていた画像が下のものです。

2021年のEPSの伸びは25%。2022年のEPSの伸びは15%。
SAN
現在はたしかに株高かもしれないが、全く実態が伴ってないわけではないということですね
通常の伸び率は数%程度ですね。
じっちゃま
そろそろしっかりファンダメンタルズに基づいた投資をしていくべき
引き続きEURNに注目!
今、ばら積み船に半年遅れて受給が締まってきているのがタンカー。
これから経済再開で石油・ガソリン受給が増えていくと予想される。
まだ、相場にはなっていないが注目している。
新造船の数もばら積み船と同じで過去最低。環境基準から古いタンカーも廃船になっていく。
以上のことから需給が引き締まっていくと思う。
チャートを手かがりに投資をするのは年々難しくなっていると感じる
機関投資家がチャートを意識して売買することはあるでしょうか?
時間の8割〜9割はファンダメンタルズ分析に使う。
チャートを重視している機関投資家は少ない。チャートを見る投資家は「ヘッジファンド」。
チャートを読むのがうまいという理由で存在しているヘッジファンドはないことはないが、オールドスタイルな運用方法で資金を集めるのは年々難しくなっている。絶滅品種とは言わないけれど、年々通用しなくなってきていると思う。
じっちゃまがいつも手がかりにしているテクニカル分析はこの3つです
- 高値・安値の水平線
- 50日200日移動平均線
- カップウィズハンドル
理由は、「みんながそれを見ているから」です。
じっちゃま
チャートはみんなが見ているものを使え!
SAN
またどこかのライブでこの話もされると思うのでそのときは詳しく紹介したいと思います。
私自身はナナメのトレンドラインを引くことも多いのですが、米国株の場合はトレンドラインは50MAとかなり近くなることが多い印象です。
トレンドラインは引き方によってかなりばらつきが出てしまうので、「みんなが同じものを見る」という鉄則からするとダメですね。
きっとこれがじっちゃまがトレンドラインを引かない理由だと思います。
私は、トレンドラインと50MAが重なるところとかを手がかりにするために引いています。
バリュー株は安くない
現在の金利推移の中でグロース株に投資するのは慎重さに欠けているでしょうか?
そんなことはない。現在のの僕のポートフォリオは「VTI・バリュー・グロース」どれも持っている。VTIが一番大きい。
3ヶ月前はバリューしか紹介しなかったが、現在はバリュー株はモメンタム株のように人気になっている。バリュー株からバリューはなくなりつつある。素材・工業からは既に割安感はない。強いて言えば、金融・製薬は安い。全体としてはバリュー株は安くない。
むしろ今の局面ではグロースのほうが安くなりすつつあると僕は感じる。
具体的にはGAFAM。加えてSaaS。ピカピカの銘柄ーZM, OKTA, CRWD, TWLO, TTDーなかなか交わしてくれないが、今は珍しい買い場。
今、何を一番買ってほしいかと言うとグロース。
ファンダメンタルズ的には今が一番バラ色。GDP成長率が6%出るなんてことは最近では無い。いづれすぐ巡航速度の2〜3%程度に戻ると思う。今「バリューだ!シクリカルだ!」と言っている人は、経験不足なんじゃないかと思う。
シクリカル株は業績が底打ちしたときが買いポイント
EURNはなぜ今なのでしょうか?去年の前年同期比EPSを超える可能性は低いと思うのですが。
市況株(シクリカル)というのは、業績が良いときに買うのではなくて、業績がボトムを打ち始めたときに買うのが習わし。VALEやFCXがシクリカルだが、まだ完全に業績は回復していない(けど株価はかなり上がっている)。決算を手がかりには買いにくい。もっと丹念にファンダメンタル分析をして、いつボトムアウトするのかを手がかりにする。タイミングは今だと思う。
セクターによって、トレードの方法が異なります。
これまで、バリューとグロースの違いについては多く語られてきましたが、今回「シクリカル株」のトレード方法について指南がありましたね!
バリューは短命かもしれない
もし6月頃に金利が急上昇した場合でも、シクリカル株やリートは2〜3年は上昇するでしょうか?
わかりません。そのときに考える。もしかしたらバリューやシクリカルは短命かもしれない。またGAFAやグロースに戻っていく可能性も十分ある。今の時点ではどっちに転ぶかわからない。どっちに転んでも良いようにする。
SAN
この考え方は大切ですね。決めつけないで、よく観察して動く。じっちゃまの教えです。
SAN
てめーの勝手な決めつけでトレードしないで!
パウエル議長は動かない!動かない!動かない!
パウエル議長はインフレ懸念を一蹴しましたが、実際、FOMC翌日にも金利が上がっており、パウエル議長と市場の思惑が合致していないように思います。
パウエル議長は今までにはない新しいこころみを実行中。インフレターゲットのフレームワーク変更により、FRBはまだしばらく動かいない。そのことをわかりやすいメッセージで我々に伝えている。
FRBは動かない。
そもそも、FRBが動かなければ、インフレ率はこのまま上昇し続けるのか?みんな答えは知っていると思う。
インフレが続くということは、根本的には給料が上がらなければいけない。非正規雇用の増加や、派遣切りなどはすべて給料減少のデフレ的減少だけれども、これがコロナワクチン摂取でなくなると思う?僕は思わない。
根本の原因は「テクノロジーはデフレに働く」ということ。ホワイトカラーの仕事の多くがSaaSという形でソフトウェアに置き換わってしまう。ムーアの法則で18ヶ月で半導体の価格は半分になる。価格はどんどん下る。こういう状況の下で賃金がぐんぐん上がる、インフレがグワーっと起こるということが起こると思う?僕は無いと思う。
シクリカル株大好き男の僕がなぜ半身で乗っているかと言うと、ネット株の逆襲がどこかで来ると思っているから。
SAN
フレームワークの変更は何度も何度も何度も説明されてます。それほど重要な変更ということです。
SAN
さらに、最近ではテクノロジーのデフレプレッシャーに関しても何度も説明されています。このあたりがじっちゃまのマクロ経済分析の肝となっているということでしょう。
今の米国債の1.72%という利回りは魅力的すぎる
長期金利がポンポン騰がる局面で、機関投資家がリスクを落とす時、どのような動きをしますか?
それは債権を買いますね。日本の長期債は0.1%。今の米国債の1.72%という利回りは魅力的すぎる。つまり米国債が買われる。よって長期債がこのまま上がり続けるということはない。
SAN
このライブの冒頭でお話いただいた内容ですね!
SLR特例が延長されなかったのは折込み済み
SLRが延長されないという結果は、既に大手銀行はは予想して対処していたのでしょうか?
はい。その根拠は、800億ドル程度のトレジャリーのポジションを落としていたから。
だから、ニュース後も長期債はそれほど売られなかった。
トレンドは継続すると考えるのが鉄則
トレンドは、変わるよりも今後も継続する確率のほうが高い
というのが、教科書的な鉄則。
じっちゃま
ダウントレンドの銘柄は、ダウントレンドを明らかに脱してから(ブレイクアウトしてから)買ってください
PF戦略
最後におまけで、私のPF戦略です!
現在のPF
じっちゃまのオススメ
最近では、じっちゃまはバリューよりもグロースに魅力があるとおっしゃっています。
最近のおすすめとして出てきた銘柄は
- $ZM
- $OKTA
- $DOCU
- $TWLO
- $TTD
- $PINS
- $FVRR
- $SQ
- $ROKU
- $EURN
$EURNがかなり魅力的に思えるので、増やしたいのですが、余力がないので、キープするか、何かを売って買増するかですね。
SAN
$EURNが魅力的に思える理由はこちらの記事で!
関連記事
今回は3月12日にじっちゃまがオススメとして紹介した ユーロナブ($EURN) を使って
最強投資法
じっちゃま×バリュー×移動平均GD
を紹介します。
SAN
かなり威力のある投資方法だと思います。
結論
じっ[…]
SAN
以上、今回もここまで読んでいただきありがとうございました!
注意
・じっちゃま自身は「推奨銘柄」とはおっしゃっていません。
・同じ銘柄でも売買タイミングで利益が出ることも損になることもあります。
・投資の最終的な判断はご自身でおこなってください。